夜繙く

主に推理小説などの感想や日常のこと

推理小説/ミステリ

【感想】新名智『あさとほ』(角川文庫)- 『あさとほ』を巡る物語、関わる人が行方不明になり、その調査をしていく中で見える真実。

新名智『あさとほ』(角川文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 新名智『あさとほ』(角川文庫) 双子の妹が行方不明になり、他人の記憶からも消えた幼少期。『あさとほ』の力とは。 あらすじ 新名智『あさとほ』(角川文庫) あさとほ (角川文庫)…

【感想】島田荘司『ひらけ!勝鬨橋』(光文社文庫)- 最底辺の老人ホームに住まうチーム「青い稲妻」がヤクザとゲートボールやカーチェイスを行うユーモアサスペンス

島田荘司『ひらけ!勝鬨橋』(光文社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 島田荘司『ひらけ!勝鬨橋』(光文社文庫) 老人たちが地上げ屋に狙われた老人ホームを取り戻すべく奮起する物語 あらすじ 島田荘司『ひらけ!勝鬨橋』(光文社文庫) ひ…

【感想】道尾 秀介『球体の蛇』(角川文庫)- 幼い過ちと青年の苦悩、性の葛藤など心の傷を描きつつ余韻を残す作品。

道尾 秀介『球体の蛇』(角川文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 道尾 秀介『球体の蛇』(角川文庫) サヨの死、夢中になった女性への行為、派生した関係性、全てが繋がっていく物語 あらすじ 道尾 秀介『球体の蛇』(角川文庫) 球体の蛇 (角川…

【感想】紅玉 いづき『サエズリ図書館のワルツさん2』(創元推理文庫)- 一人の女性が本の修復家になるまでの物語とサエズリ図書館の周辺人部達のお話が描かれたシリーズ二作目。

紅玉 いづき『サエズリ図書館のワルツさん2』(創元推理文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 紅玉 いづき『サエズリ図書館のワルツさん2』(創元推理文庫) 「働くことは生きること」そう胸を張って言えることが幸せだと感じさせてくれる物語 …

【感想】竹本 健治『囲碁殺人事件』(講談社文庫)- ゲーム三部作の一作目、囲碁に関連した人物たちが次々と殺されていき、牧場少年の推理が光る。

竹本 健治『囲碁殺人事件』(講談社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 竹本 健治『囲碁殺人事件』(講談社文庫) 囲碁の名人の首なし死体、囲碁好きな医者の死体、二つの事件の関連性とは。 あらすじ 竹本 健治『囲碁殺人事件』(講談社文庫) …

【感想】紅玉 いづき『サエズリ図書館のワルツさん1』(創元推理文庫)- 紙の本が希少となった世界で図書館を運営する女性と「紙の本」を通して人と人が繋がる物語

紅玉 いづき『サエズリ図書館のワルツさん1』(創元推理文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 紅玉 いづき『サエズリ図書館のワルツさん1』(創元推理文庫) 紙の本が貴重な文化財となった世界、図書館を訪れる人は何を思い、どう生きるのか あ…

【感想】我孫子 武丸『殺戮にいたる病』(講談社文庫)- 真実の愛に目覚めたサイコキラーが女性を惨殺していく、エロもグロもある二度読み必須のミステリ

我孫子 武丸『殺戮にいたる病』(講談社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 我孫子 武丸『殺戮にいたる病』(講談社文庫) 叙述の妙が上手すぎる、ラストまで読み進める手が止まらない有名ミステリ あらすじ 我孫子 武丸『殺戮にいたる病』(講…

【感想】北森 鴻『屋上物語』(創元推理文庫)- デパートの屋上にある"モノ"の視点から描かれる、日常の謎をとある立ち食いうどん屋と解決していく連作短編ミステリ。

北森 鴻『屋上物語』(創元推理文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 北森 鴻『屋上物語』(創元推理文庫) デパートの屋上で紡がれる何一つとして救われず、報われることもない幾つもの物語 あらすじ 北森 鴻『屋上物語』(創元推理文庫) 屋上物…

【感想】久真瀬 敏也『ガラッパの謎 引きこもり作家のミステリ取材ファイル』(宝島社文庫)- 引きこもり作家と歴史を学ぶ大学生が「隠れキリシタン」の新説に挑むミステリ。

久真瀬 敏也『ガラッパの謎 引きこもり作家のミステリ取材ファイル』(宝島社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 久真瀬 敏也『ガラッパの謎 引きこもり作家のミステリ取材ファイル』(宝島社文庫) 信仰を隠していた同級生の祖父の無念を晴らす…

【感想】伊坂幸太郎『チルドレン』(講談社文庫)- 少し変わっているが何故か憎めない男、陣内を中心とした不思議な事件を描いた連作短編集。

伊坂幸太郎『チルドレン』(講談社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 伊坂幸太郎『チルドレン』(講談社文庫) 学生時代から家裁調査官の陣内を描いたユーモラスで心温まる連作短編集。 あらすじ バンク チルドレン レトリーバー チルドレンⅡ …

【感想】伊坂幸太郎『ラッシュライフ』(新潮文庫)- バラバラ死体から泥棒、信者、カウンセラー、野良犬を拾う無職、それぞれの視点から展開される群像劇的物語。

伊坂幸太郎『ラッシュライフ』(新潮文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 伊坂幸太郎『ラッシュライフ』(新潮文庫) 並行する4つの物語、ただの群像劇では終わらない伊坂節炸裂のお話。 あらすじ 伊坂幸太郎『ラッシュライフ』(新潮文庫) ラ…

【感想】出水 千春『吉原美味草紙 人騒がせな蟹祭り』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)- 三代目佐川のお披露目と佐野槌屋の全焼事件、火事による竜次の怪我と過去も判明してお節介が本気を出す。

出水 千春『吉原美味草紙 人騒がせな蟹祭り』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 出水 千春『吉原美味草紙 人騒がせな蟹祭り』(ハヤカワ時代ミステリ文庫) 過去の傷も未来の不安もさくらのお節介と料理が癒していく物語…

【感想】本多孝好『dele2』(角川文庫)- 妹の死に近づき、真相と邂逅する、真実を知った時裕太郎と圭司の関係性はどう変化するのか。シリーズ2作目。

本多孝好『dele2』(角川文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 本多孝好『dele2』(角川文庫) あああ あらすじ 本多孝好『dele2』(角川文庫) dele2 (角川文庫) 作者:本多 孝好 KADOKAWA Amazon あああ あらすじ 『dele.LIFE(ディーリー・ドッ…

【感想】道尾秀介『片眼の猿―One-eyed monkeys―』(新潮文庫)- 盗聴専門の探偵がとある依頼で殺人事件の現場に遭遇するハードボイルド✖️ミステリ

道尾秀介『片眼の猿―One-eyed monkeys―』(新潮文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 道尾秀介『片眼の猿―One-eyed monkeys―』(新潮文庫) 小さな違和感が、やがて巨大な真実に姿を変えて浮かび上がる叙述の妙。 あらすじ 道尾秀介『片眼の猿―One…

【感想】出水 千春『吉原美味草紙 懐かしのだご汁』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)- 楼主が亡くなり奸計によって追い出されたさくらが、不味さで名高い居酒屋で働きお節介を発揮していく

出水 千春『吉原美味草紙 懐かしのだご汁』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 出水 千春『吉原美味草紙 懐かしのだご汁』(ハヤカワ時代ミステリ文庫) 佐野槌屋から追い出された先の居酒屋でお節介を発揮し、また新たな…

【感想】本多孝好『dele』(角川文庫)- 死後に依頼人のデータを消す仕事を営む二人、様々なデータを消す過程で事件に巻き込まれていく連作ミステリ

本多孝好『dele』(角川文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 本多孝好『dele』(角川文庫) 記憶と記録、生と死からデータが残す依頼人の想いにも触れていくミステリ あらすじ 本多孝好『dele』(角川文庫) dele (角川文庫) 作者:本多 孝好 KADO…

【感想】香坂鮪『どうせそろそろ死ぬんだし』(宝島社文庫)- 病気による余命宣告された人々の交流会が山荘で開催されるが、不審死が起きる。それは自然死か殺人か。

香坂鮪『どうせそろそろ死ぬんだし』(宝島社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 香坂鮪『どうせそろそろ死ぬんだし』(宝島社文庫) 余命宣告された探偵とその助手が招かれた余命宣告された人の交流会、巻き起こる事件の中で描かれる衝撃の結末…

【感想】出水千春『吉原美味草紙 おせっかいの長芋きんとん』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)- 身寄りのない武家娘のお節介なさくらが吉原の料理番を通して、様々な人の心を和ませていく。

出水千春『吉原美味草紙 おせっかいの長芋きんとん』(ハヤカワ時代ミステリ文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 出水千春『吉原美味草紙 おせっかいの長芋きんとん』(ハヤカワ時代ミステリ文庫) おせっかいなさくらが料理を通して、色々な人の…

【感想】島田荘司『占星術殺人事件』(講談社文庫)- 御手洗シリーズはここから始まった、伝説の一作。

島田荘司『占星術殺人事件』(講談社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 島田荘司『占星術殺人事件』(講談社文庫) 6人の遺体から一部が切り取られて各地で発見される未解決事件に御手洗潔が挑む。 あらすじ 島田荘司『占星術殺人事件』(講談…

【感想】井上真偽『アリアドネの声』(幻冬舎文庫)- 災害用ドローンで巨大地震により崩落した地下施設から視えない、聞こえない、話せない女性を救助するスリル溢れるミステリ。

井上真偽『アリアドネの声』(幻冬舎文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 井上真偽『アリアドネの声』(幻冬舎文庫) 災害で女性をどう助けるのかを主軸にしたミステリ、井上真偽の新境地。 あらすじ 井上真偽『アリアドネの声』(幻冬舎文庫) …

【感想】方丈貴恵『アミュレット・ホテル』(光文社文庫)- 犯罪者御用達のホテルで起きる殺人事件、ホテル探偵が華麗に解き明かす連作短編ミステリ。

方丈貴恵『アミュレット・ホテル』(光文社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 方丈貴恵『アミュレット・ホテル』(光文社文庫) ホテルにある絶対的ルール、そのルールの元推理が行われる探偵VS犯人の頭脳戦。 あらすじ アミュレット・ホテル …

【感想】似鳥鶏『小説の小説』(角川文庫)- 小説という媒体、特殊な物語の設定を活かした挑戦的なメタフィクションミステリ

似鳥鶏『小説の小説』(角川文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 注釈、単語の意味、引用、検閲、それぞれを活かした短編メタフィクション あらすじ 立体的な藪 文化が違う 無小説 曰本最後の小説 小説の小説【電子特典付き】 (角川文庫) 作者:似…

【感想】歌野晶午『首切り島の一夜』(講談社文庫)- 修学旅行を再現した同窓会で起きた首を切られた殺人事件、それぞれの視点から語られる内情を描く一風変わったミステリ。

歌野晶午『首切り島の一夜』(講談社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 歌野晶午『首切り島の一夜』(講談社文庫) 同窓会で起きた殺人事件、事件後の登場人物たちから語られていく群像劇 あらすじ 歌野晶午『首切り島の一夜』(講談社文庫) …

【感想】辻村深月『ツナグ』(新潮文庫)- 死者との一度限りの対面、その果てに死者と使者、現実と向き合い未来に向かって"繋ぐ"暖かな物語。

辻村深月『ツナグ』(新潮文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 辻村深月『ツナグ』(新潮文庫) 生きている者と死者をつなぐ、一夜限りの奇跡。 あらすじ 辻村深月『ツナグ』(新潮文庫) ツナグ(新潮文庫) 作者:辻村深月 新潮社 Amazon 生きて…

【感想】道尾秀介『骸の爪』(幻冬舎文庫)- 口を開けて笑う千手観音や闇の中で血を流す仏像、人が消える工房の中で起こる怪奇現象。真備シリーズ2作目。

道尾秀介『骸の爪』(幻冬舎文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 道尾秀介『骸の爪』(幻冬舎文庫) 笑う千手観音、血に濡れた仏像──霊と殺意が交錯する山間の密室。 あらすじ 道尾秀介『骸の爪』(幻冬舎文庫) 骸の爪 (幻冬舎文庫) 作者:道尾 …

【感想】遠藤かたる『推しの殺人』(宝島社文庫)- 地下アイドルのメンバーが殺人を犯してしまい、隠蔽する為に奔走するサスペンスミステリ

遠藤かたる『推しの殺人』(宝島社文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 遠藤かたる『推しの殺人』(宝島社文庫) 2024年 第22回『このミステリーがすごい!』大賞 文庫グランプリ受賞作 あらすじ 遠藤かたる『推しの殺人』(宝島社文庫) 推しの…

【感想】伊坂幸太郎『AX アックス』(角川文庫)- 恐妻家の殺し屋の日常とその家族を中心に描かれる殺し屋シリーズ3作目。

伊坂幸太郎『AX アックス』(角川文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 伊坂幸太郎『AX アックス』(角川文庫) 凄腕の殺し屋が恐れるのは、銃口ではなく妻のひと言。 あらすじ 伊坂幸太郎『AX アックス』(角川文庫) AX アックス (角川…

【感想】歌野晶午『春から夏、やがて冬』(文春文庫)- 万引きをした少女とスーパーの保安責任者が織りなす物悲しい二人の人間ドラマを描くミステリ。

歌野晶午『春から夏、やがて冬』(文春文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 歌野晶午『春から夏、やがて冬』(文春文庫) 互いが互いを思い合う偶然の出会いから物語が一気に動き始まる人間模様を描いたミステリ あらすじ 歌野晶午『春から夏、や…

【感想】道尾秀介『向日葵の咲かない夏』(新潮文庫)- 少年ミチオは首吊り自殺をした級友を見た、ミチオが過ごす夏休みの物語。

道尾秀介『向日葵の咲かない夏』(新潮文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 道尾秀介『向日葵の咲かない夏』(新潮文庫) 現実か物語か、道尾秀介が少年の夏休みを描き技巧を凝らしたイヤミス あらすじ 道尾秀介『向日葵の咲かない夏』(新潮文庫…

【感想】道尾秀介『背の眼 上・下』(幻冬舎文庫)- とある場所で霊の声が聞こえることを相談し、そこでは「背の眼」と呼ばれる事象と神隠しが起きていた。真備シリーズ一作目。

道尾秀介『背の眼 上・下』(幻冬舎文庫)の感想になります。 ※ネタバレを含みます※ 道尾秀介『背の眼 上・下』(幻冬舎文庫) 霊現象探求所の所長、真備が探偵役となる道尾秀介のデビュー作。 あらすじ(上巻) あらすじ(下巻) 道尾秀介『背の眼 上・下』…