藤木稟『バチカン奇跡調査官 黒の学院』(角川ホラー文庫)の感想になります。
※ネタバレを含みます※
藤木稟『バチカン奇跡調査官 黒の学院』(角川ホラー文庫)
天才科学者・平賀と暗号解読のエキスパート・ロベルトが「奇跡」を調査するシリーズ
あらすじ
天才科学者の平賀と、古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルト。
二人は良き相棒にして、バチカン所属の『奇跡調査官』──世界中の奇跡の真偽を調査し判別する、秘密調査官だ。
修道院と、併設する良家の子息ばかりを集めた寄宿学校でおきた『奇跡』の調査のため、現地に飛んだ二人。
聖痕を浮かべる生徒や涙を流すマリア像など不思議な現象が二人を襲うが、さらに奇怪な連続殺人が発生し──。天才神父コンビの事件簿、開幕!
あらすじにもある平賀とロベルトのバディもので、バチカンに所属している「奇跡調査官」の二人が各地で申請された「奇跡」を本物の奇跡か調査し、現地で発生する謎を解決していくというシリーズ。
キリストやカトリックなどの宗教が大きく関わる舞台設定ですが、前提知識がなくとも読んでいるうちに楽しめる内容となっているので、その点は心配なく読めそうです!
読んでみると少し変わり者の平賀と冷静で落ち着いたロベルトの二人の掛け合いと共に様々な天才なので、それぞれが別角度で奇跡を科学的見地から謎を解き明かしていくのが大変面白く、終盤まであっと驚くような大味な設定も出てきてかなり読んでいて楽しかったです!(角川ホラー文庫から出ていますが、完全にミステリな内容なんですね)
聖痕を浮かべる生徒や涙を流すマリア像や処女受胎などの様々な奇跡
上記の様々な奇跡があり、自分の宗教的信仰心との葛藤などから真実を追求すべきか悩み抜く描写などもあり、一筋縄では行かない展開もあり更には上記の奇跡が科学的に解き明かされる大掛かりな終盤の展開は、少し偶然や強引なところがあるもののエンタメ的で面白かったです!
また最終盤では身内であるバチカン側にも闇が深そうな部分が見え隠れしつつ、これからの展開に更に期待できるような描写があり、ちゃんと次に繋げる展開としても良かったですね。
本シリーズ特有の「奇跡調査」関連のバディミステリとしても楽しめますし、これからの展開も周辺人物やロベルトの過去なども関わってきて、更に面白くなると思わせてくれるシリーズでした!
ホラー文庫から出ていますが、キャラ文芸的なミステリとしても楽しめるので、気になった方は是非読んでみてください〜!
