郷内心瞳『真景拝み屋怪談 蠱毒の手弱女〈冥〉』(角川ホラー文庫)の感想になります。
※ネタバレを含みます※
郷内心瞳『真景拝み屋怪談 蠱毒の手弱女〈冥〉』(角川ホラー文庫)
霜石家の過去が語られ、まだまだ続く霜石家の因縁纏わる怪談始末。
あらすじ
霜石家の惨劇は、終わらない――。「拝み屋怪談」完結編、厄災の第二部。
――ようこそ、日ノ本一のお化け屋敷へ。
ついに霜石邸にたどり着いた郷内たち。
一堂に会した霊能者たちは、霜石湖姫の指示に従い、
常軌を逸した儀式に参加することになる。
祭壇に祀られたおびただしい数の霊璽――湖姫は、
霜石家の守り神「ササラメ」に寄り添い続けてきた
すべての威霊を弔い上げるという。
郷内たちは、七十年前に威霊の厄災を受け霜石家を
徘徊し続ける怨霊となった異形、霜石伊世子と対峙するが……。
霜石邸はいかようにして怨霊の巣窟へ化したのか。
鬼畜の所業に満ちた、戦慄の過去が明らかになる。
「拝み屋怪談」完全完結編、第二部。
「真景拝み屋怪談 蠱毒の手弱女〈冥〉」郷内心瞳 [角川ホラー文庫] - KADOKAWA
から引用
第一部である前巻は、まだ実話怪談らしさのあるエピソードなどが挟み込まれており、
何となく著者のテイストに近い部分は読みやすく、ついて行くことはできたのですが、
肝心の霜石家関連のフィクションさながらのお話が入ってきた部分はいきなりすぎて
ついて行くことができなかった部分が多かったと感じてしまいました...
本作はほぼ霜石家関連且つ過去のエピソードが殆どで物語としての進みもあまりなく、
ようやく儀式が少し進んだところで不穏な終わり方をしており、読んでみたは良いもの
のあまり率直に面白かったとは言えないかなと思いました...
またもや湖姫さんが異形の者と剣術や念術と言ったような超常の技で戦うシーンも
あり、段々とこのシリーズを読む目的だった実話怪談に紐づいたホラー
とはかけ離れた部分が多く出てきて、依然として少し気持ち的にはついていけて
いないです。
またしても続きが気になる終わり方をしており、完結までは購入し読了するとは
思いますが、今のところ怪談始末シリーズの完結編として評価が高くなるとは
本作を通じてあまり感じられず、何だかなぁ...という気持ちです。
結構久々に読書を通じてついていけなかったりなど、こういう気持ちになったので、
感想を書くという手としても進みが遅くなり、文量も少なくなってしまいましたね...
続きは続きとして気になるものの、シリーズの終わり方はどうなるんだと行く末が
心配になってしまいますね。前作の感想はまだポジティブに上がっているので
気になった方は是非読んでみてください〜。
