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【感想】野崎まど『死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~』(メディアワークス文庫)

野崎まど『死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~』(メディアワークス文庫)の感想になります。

※ネタバレを含みます※

野崎 まど『死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~』(メディアワークス文庫

自称永遠の命を持つ生徒と友達になりたい女子学生、そして巻き込まれる副担任

あらすじ

「この学校には、永遠の命を持つ生徒がいる」

女子校「私立藤凰学院」に勤めることとなった、生物教師・伊藤は、同僚の教師や、教え子からそんな噂を聞く。

人として、生き物としてありえない荒唐無稽な話。

だがある日、伊藤はその「死なない生徒」に話しかけられた。

“自称不死”の少女・識別組子。だが、彼女はほどなく何者かによって殺害され、遺体となって発見される――!

死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~ 新装版 | 書籍情報 | メディアワークス文庫 から引用

死なないと聞くと、不老不死なイメージが先行して怪我をしてもすぐに治る、などの俗に言う吸血鬼や即時な不死性を思い描くことが多いが、「死なない」=永遠の命と展開していき、それを他者との同期システムのに繋げていくことで、ミステリに上手く絡めていった部分とキャラミステリらしく軽快な文体と個性のある登場人物達の掛け合いで楽しく読むことができました。

ミステリとして主軸になるどうやって殺したか(HOW)と言うより、永遠の命に焦点を絞った形で誰が殺したか、何故殺したのか、で話の中心を構成していたのが面白かったですね!

 

識別組子が永遠の命を持っていることから派生して、後半になるにつれて次々とスケールの大きなオチが更新され続けていき、どんどんと読み進む手が止まらなくなっていったのが良い構成となっており、いわゆる本格ミステリとはまた異なった構造となっているが、ミステリらしい設定も混ぜ込まれているが故に嫌いになれない魅力がありましたね。

 

SFテイストな切り口でも攻めるかと思いきや、そこは鮮やかに読みやすいようにライトな文体で構成されていたので、ハードルが低くなり野崎まどらしい強烈なオチを幾重にも突きつけていくスタイルで最後には本物の不死である天名が出てくるところも納得を伴っており良かったです。

 

野崎まどさんが好きなら読んで損はしない一作だったかなと思います。シリーズのどこかで合流するらしいので気になった方は是非読んでみてください!

また前作の感想も書いておりますので気になった方は、こちらも是非読んでみてください〜。

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