夜繙く

主に推理小説などの感想や日常のこと

【感想】衣笠 彰梧『ようこそ実力至上主義の教室へ8』(MF文庫J)- 全学年合同での特別試験の林間学校編が始まり、南雲の策略が動き始める。

衣笠 彰梧『ようこそ実力至上主義の教室へ8』(MF文庫J)の感想になります。

※ネタバレを含みます※

衣笠 彰梧『ようこそ実力至上主義の教室へ8』(MF文庫J

林間学校で完全に男女別の試験、Cクラスとなった綾小路たちはどう動くのか。

あらすじ

3学期開始と共に、高度育成高等学校の全生徒は山奥の校舎へと案内される。

実施される特別試験の名称は『混合合宿』。男女別に1学年を6つのグループに分割。

さらに2年、3年もグループに合流するという。最終的に所属する全生徒の平均点が

高かった上位3つのグループにボーナスポイントが与えられる一方、最下位のグループ

責任者は退学となるという。退学処分有りの特別試験に慄く一同。そしてグループの

分け方は生徒に一任。敵同士だったはずのクラスと手を組むという感情的なもつれが

波乱を生む! 

さらに新生徒会長の南雲、そしてあの高円寺にも動きがあるようで――!?

「ようこそ実力至上主義の教室へ8」衣笠彰梧 [MF文庫J] - KADOKAWA から引用

ついに全学年を巻き込んだ特別試験が始まり、少しずつ出ていた南雲が本格的に

動き出した巻でしたね。他にも高円寺や橋本など今までスポットが本格的に当たって

いなかったキャラとの絡みが多くあった印象です。

まず衣笠といえば、やはり風呂場での男の勲章比べでしょう!他媒体ではありますが、

衣笠の描く男風呂描写はやはり面白かったです。というか龍園が特別試験ではダンマリ

だったのに、急に風呂場で生き生きしていたのが面白かったです。あそこだけギャグ

時空でしたね。

 

南雲と堀北兄との戦いも始まり、学園全体を巻き込んだ特別試験の他にプラスαで

別の因縁が1年全体にも波及しそうな勢いでしたね。最初は直接対決か、なんて思った

ものの実は橘書記を陥れるための罠だった部分も綾小路が読んでいたとはいえ、

直接関与していない分、いつもの暗躍ぶりに比べると主人公目線で大きく盛り上がり

がなく、少し物足りなさを感じてしまいましたね。いつも綾小路が何かやってくれる

から、ハードルが上がってしまい今回は見の動きに徹しているため仕方のないことでは

ありますがね...

というか堀北兄も当初はラスボスかってくらいに風格出してましたが、意外と南雲に

ハメられ始めるし、南雲も南雲で優秀なのは間違い無いけど、今回の動きとか種明かし

が小物っぽさもあって、積極的に動いていないだけで綾小路が動き出したらどうも

ならないのでは...と思ってしまいますよね。

 

櫛田と堀北の動きは相変わらずそのままだし、いつか大きく動き出すための溜めに

見えますね...朝比奈先輩などの新しいヒロインも出てきて、これからの動きが

楽しみな一面も描写されておりました。

 

ここから更に学年を巻き込んだ戦いは激化していきそうですね、3年の卒業が近いけど

果たしてどうなることやら...

気になりすぎるので次巻も早いうちに読んでいこうと思います!

前巻の感想も書いてますので、合わせて読んでみていただけると嬉しいです!

また気になった方は是非本作も読んでみてください〜。

kuromaru8888.net