羊太郎『古き掟の魔法騎士V』(ファンタジア文庫)の感想になります。
※ネタバレを含みます※
羊太郎『古き掟の魔法騎士V』(ファンタジア文庫)
封印されたアルヴィンとシドの記憶、全てが仕組まれた因縁に終止符を打つシリーズ最終巻。
あらすじ
私はアルヴィンの妹であり、玉座を奪われた者。衝撃の事実を告げたエンデアは、憎悪に突き動かされるまま黒の妖精剣を解放する。自分からすべてを奪った王国をその手で滅ぼすため。それは伝説時代の“魔王の降臨”を意味するものであった。
アルヴィンは国民の絶望を振り払うべく“魔王”との決戦を宣言する。取り戻したエンデアの記憶。王としての覚悟。様々な想いがアルヴィンの中で交錯する中、シドはある決断を下す。
「悪いな、アルヴィン……俺は、騎士の掟を……初めて破る」シドと“魔王”が激突する時、伝説に終止符が打たれる。新たなる王と古き騎士の物語、ここに決着――!
なんだか全体的に惜しかったですね...伝説時代の過去など面白くなりそうな要素が多かっただけに駆け足気味に深掘りせずに片付けられたせいか、今世の魔王との決戦自体も気がつけば絆のパワーで終わっていた印象が拭えない、ライトノベル的と言えばそこまでなのですが、もう少し深みのある山場があっても良かったかなと思いました。
アルスルが魔王になってしまった部分ももう少し背景がしっかりしていれば、主君VS従者の騎士という構図ももっと熱い戦闘シーンになっていたのに...言っても詮無いことですが、全体的に後一歩届かない作品だったかなぁ...
騎士と主君的な部分のシナリオだったからか、はたまた暗黒騎士などの魔王エンデアの物語に傾倒しすぎたせいか可愛いヒロインが多いにも関わらずラブコメ的な要素が薄かったのもヒロインが登場している意義も併せて薄くなってしまったのも残念なところだったように感じてしまう。
シドからしてみると遥か未来の主君の守ったものという俯瞰した立ち位置だからかヒロインたちの憧れにも似た好意が一方通行だったのも個人的にはやりようがあったのかなと...多くは求めすぎてはいけないのかもしれませんがヒロインに魅力があっただけに期待してしまいましたね。
羊太郎さんの作品らしい教師的立ち位置✖️教え子の騎士と主君の物語としてみるのであれば、まぁやりたいことやっているなと思えましたが、全体的にそれぞれの要素が薄くて作品全体の評価は微妙でしたね...
著者の新シリーズも出ているようで、そちらも早速読んでみたいと思います。前巻の感想も書いてますので、合わせて読んでみていただけると嬉しいです!気になった方は本作も是非読んでみてください〜。
