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【感想】綾辻行人『水車館の殺人』(講談社文庫)

綾辻行人『水車館の殺人』(講談社文庫)の感想になります。

※ネタバレを含みます※

綾辻行人『水車館の殺人』(講談社文庫)

あの中村青司の館で再び起こる連続殺人、過去と現在が交差するTHE・本格ミステリ

あらすじ

仮面の当主と孤独な美少女が住まう異形の館、水車館。1年前の嵐の夜を悪夢に変えた不可解な惨劇が、今年も繰り返されるのか? 密室から消失した男の謎、そして幻想画家・藤沼一成の遺作「幻影群像」を巡る恐るべき秘密とは……!? 

本格ミステリの復権を高らかに謳った「館」シリーズ第2弾、全面改訂の決定版!

『水車館の殺人 <新装改訂版>』(綾辻 行人)|講談社 から引用

言わずと知れた有名な「館」シリーズの2作目。一作目の『十角館の殺人』から入って比べると衝撃こそないものの、しっかりとした古き良き本格ミステリになっており過去と現在の視点が交互に進んでいく物語として面白いものになっております!

本作も『十角館の殺人』と同様に島田潔が探偵ポジションとして活躍し、事件の舞台はあの「十角館」の設計者である中村青司と、しっかりとシリーズものとしての関わりもあり、あの中村青司が手がけた館ですから、それなりの仕掛けが施されており、その点でも楽しむことができましたね。

フーダニットやハウダニットに関してはかなり分かりやすい方で随所に伏線が隠されており、完全にとは言わないまでもおおよそは読んで推理できるのではないでしょうか。令和の今からすると仮面の主人などコテコテな舞台設定などありますが、過去の事件と現在=島田潔が事件を調査する時系列が交互に語られることで、物語が進むことで事件の核心と真実に近づいていく面白さがありましたね。

 

ダブルミーニングや一人称から三人称、そして色盲などの他にも細かい部分での伏線がしっかりと張られており実際の実現性はともかく本格ミステリとしてのトリック部分での面白さがあり、しっかりと推理小説としての土台が適度に馴染んでいて良い作品だと思います。

個人的にはかなり絶妙に分かりやすい本格ミステリの一作だと思うので、「十角館」をオススメしてシリーズの続きとして「水車館」に誘導することでミステリ初心者を沼に沈められそうだなといつも思っております。悲しいかなオススメする知り合いや友人も周囲にいないので心の中で思っているだけですが。気になった方は是非本作と合わせて前作も読んでみてください〜。前作の感想も書いておりますので、気になった方は是非見てみてください〜!

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