藤木稟『バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架』(角川ホラー文庫)の感想になります。
※ネタバレを含みます※
藤木稟『バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架』(角川ホラー文庫)
吸血鬼に襲われる女性、吸血鬼伝説の示唆、いつもと違う奇跡調査で二人はどう立ち向かうのか。
あらすじ
英国での奇跡調査からの帰り、ホールデングスという田舎町に滞在することになった平賀とロベルト。ファイロン公爵領であるその町には、黒髪に赤い瞳の、美貌の吸血鬼の噂が流れていた。実際にロベルトは、血を吸われて死んだ女性が息を吹き返した現場に遭遇する。屍体は伝説通り、吸血鬼となって蘇ったのか。
さらに町では、吸血鬼に襲われた人間が次々と現れて…『屍者の王』の謎に2人が挑む、天才神父コンビの事件簿、第5弾!
バチカン奇跡調査官 血と薔薇と十字架 / 藤木稟【著者】 <電子版> - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア から引用
事故の道中で吸血鬼に襲われる女性と遭遇するという、いつもと奇跡調査の始まりが違う形で物語がスタートしましたが、古くから吸血鬼伝説が語り継がれている田舎町など、吸血鬼の謎を追うにはぴったりのロケーションと、合間に挟まれる吸血鬼関連の知識、そして次々と吸血鬼に襲われる中で終盤に向けた謎解きなど、シンプルに物語が展開していき読みやすくて面白かったです。
相変わらず科学的証明としてはトンデモな気もしますが、そこはトンデモを楽しむものとして読んでいるので楽しめました。複数の事件も絡み合い、平賀の生贄などホラーやサスペンス的にハラハラする展開もあり、飽きさせることなく進行していたのはかなり良かったかなと思いました。後はしっかりとローレンが登場したのは初めてで、これからは今回と同じような形で関わってくるのかと思うと少し楽しみですね。
最後には秘密結社の某人の関わりを匂わせるものや、超常としか考えられないものとしてホラー要素を感じさせる描写も余韻として残されており、上手いことホラーミステリらしい終わり方をしていて、今回の終わり方はかなり良かったと思います。いつもと違う奇跡調査の関わり方ではありましたが、次巻ではいつもの流れに戻るのでしょうか、次巻も気になりますね!気になった方は是非本作と合わせて前作も読んでみてください〜。前作の感想も書いておりますので、気になった方は是非見てみてください〜!
