結城涼『魔石グルメ 魔物の力を食べたオレは最強!』(カドカワBOOKS)の感想になります。
※ネタバレを含みます※
結城涼『魔石グルメ 魔物の力を食べたオレは最強!』(カドカワBOOKS)
生まれ持ったスキルは"毒素分解EX"、ハズレスキルと思いきや魔石の力を吸収することができ、隣国の王子であることが分かり新たな生活が幕を開ける。
あらすじ
女神のお陰で貴族に転生! 順調のはずが――貰ったスキル【毒素分解EX】が地味すぎて、家では馬鹿にされる日々……。
しかしある時、そのスキルで魔物の魔石を食べて能力を吸収できること、自分が隣国の王子であることを知らされる!
王城で待っていたのは、豊富な魔石で実験・訓練し、最強の力を引き出してくれる環境で――遂には、伝説の魔物デュラハンの能力まで我が物に! 積極的な許嫁やドジっ子女騎士に囲まれ、少年が「王」になるための新生活が始まる!!
まぁまぁ面白かったです。転生後ハズレスキルと分かり、家督も引き継げなかったけど努力を重ねている心優しき主人公のアインが、実は大国のイシュタリカの王子であることが分かり、積み重ねてきた努力を無駄にしないように過ごす日々が描かれており、楽しめました。クローネのラブコメ要素も意外と手厚く描かれていて、その点は結構嬉しかったです。ただ、完全にプロローグ的なお話に見えたので物語が大きく動くような展開はなく、これからに期待といった内容にも感じたため、次巻以降も楽しみですね。
全体的にテンポが良いためどことなく薄味に感じてしまいましたが、アインが転生して聖騎士スキルを持った異母兄弟の弟であるグリントが優遇されて、アインが冷遇される中努力を重ねる描写は良かったですね。その後も冷遇は続く中で、招待されたがパーティー会場に入れなかったアインとオリビアがクローネとの運命的な出会いを果たすシーンの運命力とヒロイン力が高すぎて素晴らしかったですね、その後のクローネの行動力も努力を怠らない主人公に追いつくヒロインとしての力があって好きですね。
冷遇に耐えかねたオリビアが実はイシュタリカの姫君であり、アインは王子で更に出自はドライアドであるという事実まで出てきて帰国。そこからは冷遇されて母子ともに悔しい思いをしてきたことをきっかけに傑物と言われたイシュタリカ初代国王のような人物を目指して更に努力を重ねていくのは、ひた向きさがあって楽しめました、転生ものだけど最初から最強とならずに、努力を重ねている描写があるのは個人的に高評価です。
クリスやロイド、カティマといった暖かい人柄を持つ面々と過ごす修行の日々も前半パートと比べて日常ものを彷彿とさせる描写が多く、これから描かれるであろう編入した学園パートなども楽しみです。その後マグナでの視察でのクローネとの合流パートが描かれていましたが、オリビアとクローネの会話が良過ぎたなぁ...清廉潔白な人が報われようとする瞬間がたまらないのですよ。その後のアインがパーティーでクローネを庇うシーンも主人公力高くて良いですね。転生時に示唆されていたけど、初代国王の生まれ変わりとかなのですかね...?
物語としてはプロローグ的な段階に当たりそうですね、まだまだこれから魔王やハイムとのいざこざなどがありそうで楽しみですね。意外とテンポが良いせいか全体的に薄味な展開が多いので転生ものが好きな人にはオススメできるけど、ハードルは低く見積もってほしいかなという感じです、気になった方は是非本作も読んでみてください〜。
