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【感想】やしろ慧『鬼狩り神社の守り姫』(富士見L文庫)

やしろ慧『鬼狩り神社の守り姫』(富士見L文庫)の感想になります。

※ネタバレを含みます※

やしろ慧『鬼狩り神社の守り姫』(富士見L文庫)

孤独になってしまった見鬼の力を持つ少女と才能がないという苦悩を持つ少年のボーイミーツガール

あらすじ

高校生の透子は唯一の味方だった祖母を亡くした。伯母に虐げられ絶望する透子の前に、失踪した母の親族が現れる。「鬼狩り」を生業とする神坂家は透子自身が嫌ってきた「力」を歓迎するという。初めて自分を認められた透子は神坂の神社で暮らすことを決める。
待っていたのは、同い年の少年・千尋や有能な術者・千瑛との共同生活。透子は神坂に生まれながら能力がない千尋の苦悩に触れ、正反対の二人は心を通わせていく。居場所をもらったように感じ始めた透子だが、頻発する行方不明事件をその力で探れと命じられ――。

鬼狩り神社の守り姫 | 書籍情報 | 富士見L文庫 | KADOKAWA から引用

まぁまぁ楽しめました、真新しいことはないけど鬼と異能という舞台設定を活かして血筋などキャラクターに対する背景も持たせて、安定感のある面白さがあって良かったですね。鬼や怪異を見る才能を持つが鬼を祓う能力のない透子が、鬼を見る才能がないが故に家庭の問題や苦悩を抱えていた千尋と心を通わせていく過程は少女小説然としていて楽しめました。まだ恋に発展はしていないし、千尋が意外と天然系イケメン系の立ち振る舞いをしていたのも今後の関係性の発展を思うと期待大です。

ただ千尋に異能関連の才能がないと言われているが、千尋も式神を生み出したり、透子の力を借りて霊と接触したりと意外と見るという才能以外は血筋故に持っていそうでこれからの展開が楽しみですね。

お話の主となる部分では鬼の復活という部分が一番物語の大筋的には大きな部分になっていそうですが、正直話としては大きく盛り上がりに欠けるオーソドックスな展開だったので少し退屈な部分はあったにせよ、透子と今のところヒーローポジションに見える千尋が、その因縁とどう関わっていくかが気になります。

 

最後の影のない桜やそれに勘づく猫の小町、本家筋の治癒能力を持つ千不由の登場など、今後の展開が楽しみになる伏線が多く残されており続きが気になりますね。オーソドックスな現代に鬼と異能が存在する世界観とボーイミーツガールな少女小説が好きな人にはオススメしやすい作風かもなと思いました。気になった方は是非本作も読んでみてください〜。