櫻井とりお『虹いろ図書館のひなとゆん』(河出文庫)の感想になります。
※ネタバレを含みます※
櫻井とりお『虹いろ図書館のひなとゆん』(河出文庫)
友達がいない少女と世界中を巡ってきた少女の図書館を通した友情物語でシリーズ2作目。
あらすじ
友達がいない小学四年生のひなは、世界中をめぐってきた少女ゆんに出会う。ゆんと、ゆんが語る冒険物語に魅了され、ずっと一緒にいたいと願うひなだったが、ある噂を聞き―? ひとり、図書館を訪れたひなに、司書のイヌガミさんは語りかける。「虹いろ図書館」シリーズ、大切な友達がいるすべての人に贈る第二弾!
今回も面白かったですね、個人的には一作目ほどのインパクトはないけども上手くひなとゆんの物語として短いながらもまとまっており、小学4年生という一瞬の思春期の中でこれからを超えて一生を感じさせてくれる友情とハッピーエンドな終わり方をしてくれてありがたかったです。良い物語でした。
図書館で「泣いた赤鬼」という物語を通して、自分自身で考えることの大切さを謳うのも良かったし、終盤の展開にゆんを人の言葉を通して見たことによりひな自身が「泣いた赤鬼」と同じことをしてしまっていると気がついた時からの展開が純粋さと友達の大切さを感じさせてくれる良い展開でしたね。最後には物語的な部分と現実がリンクしていく様子も予想がつくからこそ最高ですね。
本作でもイヌガミさんが登場して、相変わらず子供への接し方が素晴らしいなぁ...子供に対してイヌガミさん自身として接して、等身大のままきてくれるし、子供だからと侮らない部分がとても素晴らしいと思う。大人になっても「読んだ回数、読む年齢、読んだ時の心境で本の感想は姿を変える」という言葉には頷きが止まりませんでした。
このシリーズは幼心を感じさせるキャラクターたちの中に真理と大人になっても考えさせられるものを差し込んでくるから油断ならないし、それが一つのシリーズとしての味になっており、図書館を通して語られるからこそ物語の土台がしっかりと作られていて好きなんですよね。3作目も11月に文庫化されるようで楽しみです!気になった方は是非本作と合わせて前作も読んでみてください〜。前作の感想も書いておりますので、気になった方は是非見てみてください〜!
