やしろ慧『鬼狩り神社の守り姫 三』(富士見L文庫)の感想になります。
※ネタバレを含みます※
やしろ慧『鬼狩り神社の守り姫 三』(富士見L文庫)
互いに惹かれ合う透子と千尋、反して激化する鬼の行動と「守り姫」の真実とは。
あらすじ
鬼による神坂本家襲撃をからくも退けた透子たち。高校3年生になり進路も考え始めたところだ。恋心を自覚した透子は、同居する千尋にいっそう惹かれていく。
しかし鬼の数が急増し、透子も夜毎に鬼狩りに駆り出される。
「守り姫」の役割を果たすべき自分と、鬼狩りの力はないが才気煥発な千尋。
二人の未来が思い描けず悩む透子と、心配する千尋はすれ違う。そんな折、透子は分家の鬼狩りで同い年の桃と、双子の弟の蒼摩に出会う。
彼らに導かれ鬼の棲み処に招かれた透子は、本家の裏切りと「守り姫」の真実を知り――。
前巻と同じくらい本巻も面白かったですね、恋心を自覚したところに千尋が関係値を「親戚」と言い放ってしまった場面から始まった互いに素直になれないシーンは自分の感情が未知なものである千尋と恋心を自覚するも臆病な透子というそれぞれの気質から付かず離れずとなっていたのはラブコメ的に良かったですね。もちろん物語の大筋である鬼と守り姫の話も新キャラが登場したりと、どんどんクライマックスに向けて盛り上がっていたので、合わせて楽しむことができました。
透子も前巻の終わりから守り姫の力をつけており、鬼狩りに加わって学生生活との両立、まだ鬼狩りに染まっていない千尋との接し方など、悩みが尽きない状態から千尋とギクシャクしてしまい、千尋も自分の想いに気づけていないが故のもどかしさが両者ともにラブコメ的一悶着フェーズとして良かったですねぇ...そこから千不由の告白や桜の助言から千尋と透子の互いの恋心を真なるものとして自覚したところは良かったですね、千尋の主人公故の精神的成長とヒロイン力高めの透子の成長が共に良かったです。
新キャラの桃と蒼摩は最初こそ友人キャラとして新キャラが出てきて、明るい方向に話が進むのかなと思いきや、やはり裏切りのキャラでしたか...蒼摩の死の原因を思えば桃に同情してしまうほどに酷い話ではありますし、もう神坂の上層部ロクでもないなぁ...だからこそ啓吾の能力が封印されたのは良い気味でしたね。
終盤では千尋の父、真千の裏切りによる鬼の首魁の復活まで、真澄と透子の再会や桃の裏切りと、和樹の腕の怪我など怒涛の勢いで、波乱具合に中々脳が追いつかなかったのですが勢いのある面白さがありましたね。最後の千尋が狙われる理由も透子が守り姫の生まれ変わりなら、千尋は鬼の首魁の生まれ変わりなのでは...式神を作る事ができる能力も鬼の首魁の力で鬼を生み出すことができるのと類似しており...などと推察しておりますが、そうなると運命力高すぎて良質ボーイミーツガールな展開になりそうで今から次巻の展開がどうなるか楽しみすぎますね。
まだ守り姫の因縁は明かされておりませんが徐々に物語は最後に近づいていっている気がしますね、透子と千尋のラブコメも少しずつ互いの恋心を自覚していき、寄り添い合うフェーズに入っており、続きが楽しみです。古くからの因縁が続く物語として楽しめる内容になっているので、ボーイミーツガール的なラブコメが読みたい人にはオススメですね。是非気になった方は本作と合わせて前作も読んでみてください〜。前作の感想も書いておりますので、気になった方は見てみてください〜!
